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調味料 Archive

砂糖とみりんの違い(おまけ)

 多重構造鍋を使ってイランで日本食を自炊している娘からきた質問「砂糖とみりんと使い方」について、今回はおまけ編です。

 スーパーの特売でみりんが安いととびついて買って帰って、ラベルをみたら「みりん風」と書いてあった経験をお持ちの方は多いと思います。「砂糖とみりんの違い」の最終回は、「みりんとみりん風調味料の違い」について。

mirin-label.jpg=本みりん=

 「みりん(本みりん)」とは、と米麹に焼酎(アルコール)を加えて熟成させて濾したお酒の一種です。昔は「みりんちゅう」と呼ばれ、甘いお酒として飲まれていたそうです。(お正月にいただくお屠蘇はみりんに薬草を漬け込んだものです。)近年では調味料として使われていますが、アルコール分を約14%含むので、法律上では現在でも立派な「酒類」として販売されています。なので「本みりん」は酒店や酒類を販売できるお店でしか売られていません。            

=みりん風調味料=

一方の「みりん風調味料」は、水あめを主原料とするアルコール分1%未満の甘味調味料(糖分は55%以上)です。みりん風調味料は本みりんのアルコール分を1%未満に抑えた「非酒類」ですから、酒類販売の免許がない食料品店やスーパーなどの食料品売り場に行けば購入できます。本みりんとみりん風調味料の大きな違いはアルコール度数によるものなのです。また、原材料や製法が違うため、調味効果にも大きな差があります。

 

=本みりん VS みりん風調味料 =                                                                                                

 ①煮くずれの防止 : 「本みりん」に含まれる糖とアルコールは、加熱しても食品の細胞壁を壊さないので、煮くずれすることなく、うま味成分の流出を防ぎます。「みりん風調味料」にはほとんど期待できないことです。
味の浸透 : 「本みりん」のアルコール分は速やかに食品に浸透するので、調理時の煮汁などに含まれる甘み・酸味・うま味成分なども同時に食品にしみ込んで味を浸透させる効果に優れています。アルコール分の少ないみりん風調味料にはほとんど期待できません。
上品でまろやかな甘み : 「本みりん」の成分の約半分は、もち米と米麹が作り出す糖分です。「本みりん」は天然の甘味調味料なのです。砂糖の甘味がショ糖だけなのに対し、「本みりん」の甘味はぶどう糖やオリゴ糖など、複数の糖で構成されるので、その甘味は上品でまろやかなのです。みりん風調味料の糖類は複数の糖類を添加して本みりんに近付けています。
コクとうま味 : 糖分は料理にコクと旨みを出しますが、本みりんには複数の糖類が含まれているので、より複雑なコクと旨みを出せます。また、原料のもち米の成分が米麹の発酵によって分解され、旨み成分であるアミノ酸がたくさんできます。複数の糖類と天然のアミノ酸で料理に深いコクと味わいが出るのです。天然醸造ではない「みりん風調味料」はこれらの成分を添加物で代用するので、自然なコクもうま味もまろやかさも「本みりん」には到底かなわないのです。
④価格について : 「本みりん」は「みりん風調味料」に比べ、少々お値段が高めなのです・・・が、お料理上手になるために、あるいは本物志向で、健康増進を期待して、「本みりん」を選んでみるか、お手軽価格で、アルコール分を1%未満に押さえているから調理の際に煮きる手間が省けるみりん風調味料を選ぶか、それぞれの特性を考えて使ってみてくださいね。

=みりんタイプの発酵調味料「酒みりん」=

主原料の米と米麹を酵母の作用によりアルコール醗酵をさせてアミノ酸を、糖類(砂糖を含む果糖・ぶどう糖などの数種類の糖類)・醸造用アルコール・食塩等を加えて醸造しています。アルコールとアミノ酸を多く含むように製造されているので、『酒みりん』と呼ばれているように、お酒とみりんの両方の調理効果を兼ね備えています。(アルコール分:10% 塩分:1.5%)また、 若干の塩分が含まれる為、醤油等の他の調味料などを控えめに使うなど、塩分調整を行う必要があります。

 

=多重構造鍋でみりんや酒を使うときのポイント=

 汁物以外は水分を少なく調理できる多重構造鍋では、みりんやお酒を使うとき、その分量は水分としてカウントしてください。

 

 

 調理器具に圧力鍋を選ぶか、多重構造鍋を選ぶかと考えてみたことはあっても、みりんと砂糖を使い分けようと考えたことなどなかった方が大半ではないでしょうか。ましてや「みりん」に「本みりん」や「みりん風調味料」、さらに「醗酵調味料」があるなんて、ほとんどの方が自覚されたことはないと思います。

 あなたが選ぶ調理器具や調味料によって、お料理の出来栄えも違ってくるものです。是非、多重構造鍋も調味料も、「たかがお鍋」、「たかが甘味調味料」と思わず、特徴を知って使い方のプロ・料理の達人こなってくださいね。

 

 

砂糖とみりんの違い(まとめ)

 子供のころから多重構造鍋でケーキを焼いていた娘ですが、学生時代に1年過ごしたベルリンでも、昨年9月に夫と共に赴任したイランでも、多重構造鍋は娘のよきパートナーです。日ごろは多重構造鍋の使い方について、質問をしてくる娘が、イランで多重構造鍋で日本食を自炊する機会が増えたおかげで、最近質問の内容が高度になってきました。先日、イランでは貴重な日本食材「みりん」について「みりんと砂糖の使い分け」を教えてとの質問がきましたので、3回連続でみりんと砂糖の違いについて整理してみましたが、今回はそのまとめです。

 

=甘さの比較=
砂糖はショ糖(ブドウ糖と果糖が結合した二糖類)という糖単体で構成されていますが、みりん(本みりん)は9種類以上の少しずつ甘さが異なる糖が混じり合っているため、旨味があり、素材になじみやすい甘さになります。

*みりん風調味料や発酵調味料では、複数の糖分を添加して、みりんの味に近づけている、糖の数は未確認です。

臭み消しの比較=
砂糖もみりんもどちらにも臭み消しの効果はありますが、みりんの方が臭み成分を取り除く効果は高いのです。素材の味を生かしたかったらみりん、香りを付けたいと思ったら日本酒を使います。みりん風調味料、発酵調味料についても同様です。

="みりん" VS "砂糖+日本酒"=
"みりん":みりんに含まれる糖がアミノ酸と結合して作られる物質が臭み成分とさらに結合してにおいのしない物質に変えてしまいます。
"砂糖十日本酒":砂糖はアミノ酸と結合しにくいため、みりんに比べて臭みを取り除く効果が弱いのです。ですが、日本酒はみりんに比べて香りが強いので、臭みをにおいで覆い隠すことができます。

 

=まとめ=  

みりんがまさっていることは「てりやつやを出すこと」です。 「甘み」も出して「てり」もだしたいときには、みりんの量をむやみに増やすのではなく、みりんに砂糖を加えてみてくださいね。

 多重構造鍋でみりんや酒を使うとき、汁物以外は水分を少なく調理できる多重構造鍋では、みりんやお酒を使うとき、その分量は水分としてカウントしてください。

 

*このブログで紹介したみりんは「本みりん」です。市販されているみりんには本みりん、みりん風調味料、発酵調味料があります。

 

 多重構造鍋がひとつあれば、天ぷら鍋やすき焼きなべ、蒸し器、炊飯器、オーブンなどの特殊な調理器具がなくても、大概の料理ができてしまいます。日本食だけでなく、フレンチもイタメシも、アジアン料理も、パンやケーキも多重構造鍋で作れます。イランでは日本の食材に近い物も手に入り、毎日自炊して日本食を楽しんでいるような娘夫婦ですので、これでイランでは貴重なみりんと「お砂糖+お酒」を使い分けて、もっともっと食生活を充実させてほしいと思います。多重構造鍋の使い方も、もっと奥深いので、そちらの料理(アラビアングルメ)にも応用して、多重構造鍋で作ってみてほしいな!

砂糖とみりんの違い(その2)

 多重構造鍋と共に海を渡って、イランで自炊している娘からの問い合わせ「みりんと砂糖(+お酒)の使い分けを教えて」に対する回答の第2弾です。先回の「砂糖の働きについて」に引き続き今回は「みりんの働き」について整理してみました。


   砂糖とみりんの違いを知る上で
知っておいて頂きたいことは、「みりん」は「お酒」だということです。 なので「みりん」を料理に使う目的の基本は「お酒」を料理に使う目的と同じなのです。
実際に料理に使う「お酒」としては、日本酒、みりん、ワイン、シェリー、ブランデー、ビールなどがあります。(*ということは、イランにいる娘が料理に使う「お酒」は日本酒に限らない、現地で調達できるお酒(飲用アルコール)でOKということになります!)

  sake2.jpgまず、料理にこれらの「お酒」を使う目的について考えてみましょう。
魚の生臭ささや、肉の生臭さを消します : 「みりん」は、蒸したもち米に米麹(こめこうじ)を混ぜて、そこに焼酎を加え、数カ月間寝かして作ります。この間に麹菌の力でもち米が醗酵して「みりん」になるのです。この「みりん」に含まれる麹菌が分解した成分が、肉や魚の生臭さの成分と結び付き、臭みを消してしまうのです。
肉料理や魚料理の風味を良くします : 醤油・酢・オリーブ油などの調味料を混ぜ、そこに「みりん」や「ワイン」などのお酒を加えて混ぜあわせて肉や魚を漬けこみます。 しっかりと馴染んだ肉や魚を調理(焼く・煮る・揚げる etc.)すると、それぞれの食材の持つ特徴を生かしながら、さらに美味しい料理となります。
お酒の香りを料理の表面につけます : ホテルや焼き肉レストランなどでステーキを焼く時に目にされたことがあると思います。 ステーキの焼き上がり直前にブランデーやコニャック、ワインなどを振りかけ、火を入れてアルコール分を燃やし飛ばすことをします。 こうするとステーキの表面に香ばしい香りがつき、一段と美味しいステーキとなります。  

では、みりんの場合はどうでしょう? みりんもお酒だとわかるともうお気づきだと思いますが、お酒の働きをしてくれます。 さらに「みりん」に含まれる臭み成分を消してしまう麹菌の成分は、温度が高くなっても蒸発しないので、「煮切って(火を入れて燃やす)」アルコール分を飛ばしても、魚や肉の生臭ささを消す力が失われません。

 

 もうお分かりですね。「みりん」を料理に使う一番の目的は、「魚や肉の生臭さ」を消すことなのです。「甘味」はおまけです。では、「生臭さを消す」みりんの他の働きについても次に整理してみますね。

 

=みりんの働き=

①肉や魚の生臭さを消します : お酒を使う目的で詳しく説明しました。  

②てりやつやを出します : みりんは天然醸造によってできた糖分が多いので上品な甘みを持っています。砂糖のような強い甘みと異なり、やわらかな甘みの料理にしあがり、てりやつやを出します。  

③香りをつけます : みりんの糖分は、ブドウ糖・麦芽糖などの還元糖といわれる糖類なので、醤油と共に加熱すると、みりんの糖分と醤油のアミノ酸が反応して美しい焼き色と香ばしい香りの成分が生まれます。おかきの臭い、焼き鳥やウナギのかば焼きの臭いを思い出してください! 

④煮くずれ防止・味の浸透作用があります : みりんには清酒と同程度のアルコール分(約14%)を含み、このアルコールの働きにより煮物のときなどに使うと、材料に味が浸み込みやすくなり、煮くずれも防ぎます。  

⑤防腐効果があります : みりんを使用した煮物などは腐りにくいといわれています。


 ここまででもう、「砂糖」と「みりん」の違い、使用目的の違いは充分にご理解いただけたと思います。
しかし、娘は何故、「みりんと砂糖(+酒)のどちらで甘味をつけたらいいの?」という質問をしてきたのでしょうか?
 理由はふたつあると思います。ひとつ目は「みりん」を料理に使うと、実際に「甘味」を加えることができるからです。ふたつ目は、料理の本でもテレビの料理番組でも、プロが「砂糖」についても、「みりん」についても、「みりんでも甘みがつく」程度のことしか説明していないからです。
「砂糖」は「甘味」だけが働きではない。
「みりん」の本来の働きは「甘味」ではない。
ここをきちんと理解して、本来の目的に合った使い方をすると、料理の腕前が一段と向上することでしょう。

 

 多重構造鍋を毎日使いこなして、せっせと日本食を作っている娘です。ここまで読んだら砂糖とみりんの違いがもうわかったと思います。てりやつやを付けたかったら「みりん」が必須だけど、他の働きは砂糖を加減して(日本)酒を使えば、いい線まで代用できてしまいそうですね。持って行った粉末のお出しはふんだんにありそうなので、みりんが足りない時は出しを効かせて砂糖とお酒で頑張って日本食を作ってね!

 

=多重構造鍋でみりんや酒を使うときのポイント=

 汁物以外は水分を少なく調理できる多重構造鍋では、みりんやお酒を使うとき、その分量は水分としてカウントしてください。多重構造鍋もみりんも使い方をマスターしてね!

砂糖とみりんの違い(その1)

 イランにいる娘から先日質問メールがきました。いつもは多重構造鍋の使い方を質問してくるのですが、今回はみりんと砂糖の違いについての質問でした。娘は滞在8カ月を過ぎ、ほとんど外食をしないイランの生活で、日本から送った多重構造鍋を駆使して日本食を作る機会が増えているのです。イランでも日本食材が手に入ったり、こちらから送ったりするので、3食自炊していて、娘の料理の腕が上達したという嬉しい報告と、日本食材の中でも貴重品になるみりんを砂糖とお酒で代用できないのかという質問でした。また代用できないのであれば、砂糖とみりんの使い分けについて教えてというものです。(*主婦としての実績ができてきて、質問の内容が高度になってきて、質問に答えないといけないので面倒ではありますが、主婦としての成長に母としては嬉しくもあります!)

  mirin&satou.jpg砂糖とみりん、どちらも甘味をつけるときに使う調味料だけど、どういうときにどちらを使えば良いのかわからない。同じ料理でも、料理の本によって、みりんを使っていたり砂糖を使っていたり、あるいは両方使っていたり・・・。娘だけでなく、きっと多くの人がみりんと砂糖(+酒)の使い方を混乱しているのではないかと、私も感じています。みりんがない場合には、その代用として、「日本酒+砂糖」としてもよいのでしょうか。娘に解答をするこの機会に、今後はもう誤解が生じないように、砂糖とみりんの違いについてきちんと整理してみますね。
 

 

まずは砂糖について 

=砂糖の働き=    

suger.jpg 砂糖の役割を、相当多くの人が、「食材に甘味をつけること」だと考えているのではないかと思います。多くの場合「砂糖」は、食材に甘味をつけるために使われていますが、実は「砂糖の働き」はそれだけではありません。甘味を含めて順番に説明してみます。

食材に「甘味」をつけます :説明の必要はありませんね!  

水分を吸収してその水分を抱え込みます : 砂糖が持つこの特性で、料理から水分が逃げないので、出来上がった料理がしっとりとするのです。この特徴を生かした代表がカステラや水ようかんです。カステラがパサパサだったらカステラとは言いませんよね。しっとりとしたカステラの生地はたっぷり入るお砂糖の賜物です。ようかんに比べて水分の多い水ようかん、水ようかんに入ったたっぷりの砂糖が水分を抱え込むので、水分がしみ出しにくくなるのです。  

食材の保存性を高めます : 餡(あん)は小豆を煮て砂糖をたっぷり加えて煮込むので、日持ちが悪い小豆も、長持ちするのです。砂糖をたっぷり加えると、微生物の繁殖を抑えることができるので、食材の保存性が高まります。  

料理の酸化を防止します : 料理が酸化するということは、料理が傷むことです。それを防止する効果があります。

料理の風味を良くします : 砂糖を温めると、165175で「キャラメル状」になり、キャラメル特有の良い香りがします。その香りが料理の風味を一段と良くします。 

料理の表面にツヤが出ます。  

⑦砂糖は酸味や苦味を和らげ、美味しく、食べやすくなります。 

⑧食材の不快な風味を消してしまいます。 

⑨卵白やゼラチンの泡立ちを助けます:メレンゲ作りやゼラチン液を泡立てる時に砂糖を入れて泡立てると、砂糖が泡を守ってくれるので泡の消え方が格段に遅くなります。空気をたっぷりふくんでいるかどうかがアイスクリームの質を決めてしまいますが、撹拌してたっぷり含ませた泡状の空気を守るのも砂糖です。ゼリーを作る時、砂糖を混ぜると、上手に作れるようになるのです。

以上のような砂糖の働きを上手に活用することで、料理の味や食感、保存性が違ってきます。

 時々EMS便で日本食材を送っています。液体は重いので粉末状の調味料が重宝します。なので、頻繁に送れない液体調味料のみりんは現地ではとても貴重品なのです。どうしても「みりん」でないとという料理もありますが、多くのものは「砂糖+酒」に出しをきかせばそこそこの味が出せます。娘には現地でみりんが入手できなければ、多重構造鍋を使いこなして素材の持ち味を生かして日本料理を楽しんでくれたらいいなぁと願います。一時帰国してきたら、娘の望み通り!?、まだまだ伝えきれていないお袋の味、日本の味を伝授したいなぁと、多重構造鍋を磨いて、待ち構えている母ではあります。多重構造鍋の便利な使い方ももっと覚えてね!

"みりんは貴重な日本食材です♪"はこちらへ

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